イタグレとの暮らしで必要なもの

イタグレパピーを迎えたら

イタグレ服屋10周年。つまりイタグレとの暮らし10年を機に、お客様からイタグレ服ご注文の際に備考欄にてご質問される「イタグレとの暮らしに必要な物 」について、その都度お返事させていただいたり、少しでもお役に立てればと余計なお世話的にアドバイスさせていただいていることをまとめてみました。(2021年10月更新)

イタグレとの暮らしに必要なもの

イタグレの服はいつ頃から必要ですか

イタグレは冬には必ず防寒対策で服が必要になります。
パピーの頃から洋服を着る練習をしておかないと、寒くなってから服を着せようとしても嫌がって、服を着せるのに大変な犬になってしまいます。春夏生まれのイタグレちゃんも洋服や何かを身に着ける練習をしておいてください。
※少なくとも、服を着せる時、体に触れる時嫌がって「噛む」イタグレにならないように、「噛んではいけない」ということをパピーの頃から教えるレッスンをしましょう。
※「咬む犬」になってしまう理由は様々なようです。それぞれ犬の心、行動から適切な改善方法を見極めてくれる、信頼できるトレーナーさんに指導してもらってください。

冬の散歩で着せても着せても震えるので、もっと重ね着した方がいいですか?

寒い時期の散歩で「震える」という行動は、本当に寒いからでしょうか?
稀に寒さに強いイタグレは、冬でも散歩の間くらいは裸で散歩に楽しく出かける子もいます。寒くて震えているのではなくて、何か他に怖いこと緊張することがあるかもしれません。服を重ね着することで、ストレスで更に散歩が嫌で震えているかもしれません。
散歩が大好きでテンション上がるイタグレになるように、お散歩の声掛けも一工夫してみてください。
部屋の温度と外の温度の急激な変化に震える子もいますので、お散歩に出る少し前に部屋の暖房を消して温度を下げておく、暖房の入っていない玄関でしばらく遊んでから出かけてみる。などでルンルン散歩復活した方もいらっしゃいます。
イタグレ服屋ではありますが、何枚も服を重ね着することはオススメいたしません。
何より、動きやすく快適にお散歩に行って欲しいからです。

ゲージ、クレートは必要ですか

パピーの頃は安全に過ごすためにゲージ(囲い)が必要だと思います。
ただ、その構造によっては、倒れたり挟まったりで危険なこともあります。
クレートもパピーの頃から安心して過ごせる場所として、インプットしてあげる必要があると思います。
好奇心旺盛で破壊行為や誤飲などがなくなる年頃になれば、ゲージ内に閉じ込めなくても室内でフリーで過ごすせるようになると思います。ゲージの中に居れば安全か?と言うとそうでもなく、ゲージ内に長時間いることでの事故、ケガもあるからです。
ゲージにいることがストレスでないように育てば大丈夫ですが、室内でフリーでいることが楽しいイタグレ達は、特に留守番中、ゲージからどうやって脱走するか?を考えたり、飼い主がいない不安やストレスで危険なイタズラをするかもしれません。
室内フリーでも「安心して過ごせる」場所としてクレートがあれば、お留守番中でも、自らクレートに入って寝ている子になります。

リード、首輪、ハーネスは?

イタグレは首が細くて長いので、首輪をする時は、一点を締め付けない幅が広いタイプが良いようです。
ハーフチョークと言って本来は引っ張り癖を矯正するために作られた、引くと首が絞まるタイプの金属製のものは絶対にオススメしません。危険です。
ハーフチョークでも、イタグレ専用の首輪やさんの物は「犬の首をしめる しつけ」目的では無いとうたわれているところが多いはずです。お散歩矯正は「痛さ」「苦しさ」で教えないでください。特にイタグレは気管が狭いので、慢性的な気管支狭窄にならないように注意が必要です。
そのためハーネスをオススメします。(獣医師にも勧められました)胴輪タイプです。
できるだけ、首への負荷がなく、胸を支点にコントロールできるタイプがオススメです。

細いハーネスですと、脇や胸がスレて傷つきます。
ソフトな素材、クッション素材のハーネスを見つけてください。
細い紐のハーネスを使用する場合は、ハーネスの下に服を着せると良いでしょう。
※ママポケットでは、アンダーハーネス」という保護服も販売しています。

ママポオススメハーネス 『フリースラインドハーネ』『ビヨルキス ハーネス』
ママポが使っている首輪『大和犬具店』(皮がとてもソフト 手作り)
ママポオススメリード(特に多頭飼いの方)『ハフマン』
※リンクは貼りませんので『 』内のメーカー名でググってください。

リードについて、細いロープを巻き取るタイプのロングリード気をつけてください。
軍手をしてリードを伸ばさないと、慌てて巻き取る時、摩擦で指を火傷します。
犬に巻き付いて危険な時もありますので、気をつけてください。

オヤツはご飯は?

イタグレに限らず、太りすぎると足腰に負担がかかります。
ドライフードもちゃんと目標体重と適切な量を読んで与える。それぞれのフードの成分によって、量がまったく異なりますので、フードを変える時は必ず裏面の成分と適切な量を見てください。
ご飯は手作りの方が安心という点では一番だと思いますが、栄養面での知識も必要です。イタグレに多い脂を分解しにくい子もいますので、お腹を壊すなど頻繁な子は必ず病院に相談して、指導を受けて欲しいです。病院でしか販売されていない治療用のフードもあります。

オヤツで気をつけて欲しいことは、フード同様アレルギー以外で、硬いオヤツです。
デンタルケアと称して「歯を丈夫にする」「長く噛んで歯垢を取る」ための「硬い」オヤツがたくさんありますが、イタグレは「長く噛む」「噛みしめる」ことが得意ではない犬種だと思います。
歯が欠けたり歯がすり減ったりする原因になり、逆に歯周病を引き起こすことにもなりかねないです。(獣医師にも指摘されました)
デンタルケアはオヤツやサプリだけに頼らず、パピーの頃からの歯磨き習慣が大切です。
※口回りに触れるトレーニングとしても「歯みがき」習慣は大切です。

シャンプーは爪切りは?

イタグレは短毛なのでおうちでシャンプー派が多いと思います。
でも、肛門腺しぼりがうまくできない人は定期的にプロのトリマーさんでのシャンプーもしてあげてください。お尻の周りにオデキができてからでは遅いです。

爪切りも定期的に!伸びたままにしておくと、どんどん爪の芯が長くなり、それ以上短く切れなくなって、走ったり歩く時にもケガのもとになります。(トリマーさんから)
毎日外で走っているから大丈夫、自然に爪が摩擦で短くなるというのは、相当の運動量が必要かと思われます。おうちでケアも飼い主とのコミュニケーション作りには大切ですが、時々、プロのトリマーさんにお願いすることも「健康」維持だけでなく「社会化」としても必要です。

エリザベスカラーか術後服か?

手術を控えてエリザベスカラーの練習をする方もいらっしゃいます。
必ずしも術後服が必要なことはありません。
ただ、長くて細いイタグレの首に合うエリザベスカラーが無いことも心配です。
ドーナツタイプのエリザべスカラーもありますので、手術が決まりましたら手作りしてあげると良いと思います。

参考=下記キーワードでググってください
『marushin ドーナツ型エリザベスカラー 』『ポンポリース ドーナツエリザベスカラー』

ママポケットでは簡易術後服(女の子用)の作り方も紹介しています。
術後服(男女)の売り場はコチラ>>http://iglove.ocnk.net/product-group/9

イタグレは体が弱いのですか?

イタグレは病気になりやすい、骨折しやすい、歯周病が多いとよくネットでも書かれています。たしかに、普段近所ではイタグレに合わないのに、病院に行くとイタグレに合うことが多いようにも思いますが・・・
でも、昨年2016年の平均寿命長寿No.1犬はイタグレで15.1歳でした。アニコムさん調べ

大切に育てられ毎日ケアされているからこそ、いろんな病気になっても、イタグレは長く健康に暮らせるのだと思います。

イタグレに多いと言われる骨折は育て方で予防できます。
※高いところに上らせない。(ソファー・椅子・ベッド自ら飛び乗らせない)
※無駄なジャンプを抑制する
※ランは平たんで山や高い障害物のない場所で など

歯周病もイタグレだからという理由ではないそうです。唾液が少ない体質から。
歯磨き習慣で少しでもきれいな口腔をキープ!治療や検査の時に口の中を触られても大丈夫なイタグレにするトレーニングも重要です!
歯磨きのためのドッグトレーニング

短毛だからこそ、早くに異変に気付くこともあります。皮膚の炎症や体温の変化、呼吸の数、心拍の速さ、毎日毎日、イタグレと触れ合っているから、病気の早期発見ができると思います。

イタグレに限らず「犬の社会化」重要です

イタグレは暴れん坊で落ち着きがなく、運動量も多く、はじめて犬を飼う人や初心者には向いていないと思われがちですが、必ずしもそんなことはないと思います。
ママポは子供の頃からたくさんの犬(ミニピン・柴・トイプー・ヨーキー・マルチーズ)に囲まれて過ごしてきましたが、実家の母も「イタグレが一番エエ子や。賢いなぁ。」と言います。

パピーの頃は、いろんなことに興味があり、やんちゃで、イタズラ(人間がやってほしくないこと)もしてしまうかもしれませんが、それは、イタグレに限らずどんな犬種でもありうることで、最初から人間が思う通りの「いい子」の犬なんて、存在しないはずです。

イタグレ多頭飼い

イタグレの特質それはイタグレの短所でもあり超!長所でもあり、他犬種に無い魅力だと私は思います。

喜びを現すのにピョンピョン跳ねる、ジャンプ力が凄いので高く跳ね柵を飛び越える、高いところが怖くないので平気で飛び降りる。細くて長い尻尾をビュンビュンふって喜ぶので尻尾脱臼したり骨折する。ランでも大興奮で全力疾走で走り回り、ちょっと小高い山やベンチからも減速せずに飛び降りる。そして骨折するイタグレが多い。

でも、尻尾高速振りの抑制は無理でも、爆走する、跳ねる、飛び降りるは防ぐこともできます。
イタグレの興奮度を飼い主がコントロールできれば・・・オンオフの練習大事です。

ご飯を待つイタグレ

やんちゃでゆうこときかないから、イタグレは大変。と言いきらないでください。
穏やかでまったりゆったり過ごすイタグレもいます。
イタグレの「穏やかな」性格は、イタグレの特色でもあり魅力でもあります。

あそぼ!イタグレ姉妹

イタグレは臆病だから人慣れしない。他の犬と遊べない。そう思い込まないでください。
飼い主以外の人にもフレンドリーで、犬友とも接することができるイタグレはたくさんいます。

たくさんの犬と遊ぶイタグレ

クレートやキャリーバッグに入ることが平気な子に育てば、安心してドライブや公共の電車バス移動もできます。
首が長くて背が高いのでサイズの合うキャリーバッグを見つけるのが大変ですが、慣れてくれればキャリーバッグの中で、安心して丸まって寝ている子になります。

キャリーバッグに入るイタグレ

こんな風に「社会化」(いろいろな体験や経験をして慣れること)は、安心に安全に楽しく暮らすためにも必要です。

イタグレに限らず、うちの子はこうだから・・・と、決めつけないでください。諦めないでください。どの犬も皆、想像以上の可能性を持っていますし、飼い主が喜ぶことをしたいと思っているはずです。
飼い主の考え方、望むこと、かける時間、そのための知識で、犬の性格、動作、表情も変わってきます。
人間の子供よりも、よっぽども従順に、飼い主のなって欲しい子に育つのが、「犬」だと思います。「犬」は裏切らないです!!

こういうこと、ドッグトレーナーさんが言うと、何か「嘘」ぽく感じ、「うちの子は無理」と言う飼い主さんもとても多いです。だからこそ、素人の私が伝えたいのです。
犬のしつけも社会化も、信頼できるドッグトレーナーさんのもと、最新の正しい犬の知識を持った方から指導受けてください。間違った方法では逆効果になることもあります。

ママポ自身も、やんちゃでビビりな成犬で、素晴らしいトレーナーさんに出会って、色々悩み事を改善できましたし、パピーの頃からの心掛けや、コツコツ続けていること、犬の保育園に通うことで、心配ごとが少ない「良い子だね」と言われるイタグレと暮らしています。
「イタグレだからねぇ」という挨拶代わりのことば消えるよう頑張りましょう!!
「イタグレは こんなに可愛い。こんなにすごい!」ともっともっと言えるように!!

服を着るイタグレ

うちのイタグレはこんなに「いい子」「凄い子」「優しい子」だよ。というお話があれば是非、イタグレ服ご注文の際に備考欄で教えてくださいね!